遊星歯車機構

主に三次元

SMAPのこと。

吐き出す場所がないので日記に書きたいと思います。

 

SMAPのこと。

元々私はV6経由でTOKIO、KinKiとハマってきているのですが、私がKinKiさんを本格的に応援し始めた頃、この頃ほぼすべてのジャニーズの番組を録画していたのでおのずと母もそれを見る機会が多かったんです。私がどっぷりKinKiさんに浸かった頃、父が他界し母は女手一人で3人の子どもを養うことになりました。私は当時20歳でしたのでまだいいとして、一番下は14歳でした。必死で働く母を見てきました。

その母が、初めて「趣味」と呼べるものをみつけて、それが「SMAP」でした。彼女は此処で書くのもなんですが世間一般から見たら貧しい生活を子どもの頃からしていて、その所為なのか趣味と呼べるものはなく、物も欲しがらず、コンサートやライブなんかには行ったことがなく時間があれば働く人です。既に還暦を越えていますが未だに休みなく働いています。凄い人だと我が母ながら思っています。

もうどんなきっかけなのか覚えていませんが、私がジャニーズのコンサートに行き始めてから母も行ってみたいと言ったのでSMAPのチケットを取りました。2002年のドリスマだったと思います。確かその時稲垣君の話をしたように思うので。そのコンサートが凄く良かったようで、それからは母が自分で「チケットってどうとるの?」とコンサートがあったら自分でチケットを取るようになりました。チケットが当選したかどうかの電話確認は、私の仕事でした。

父が他界してから母はずっと働いています。本人は手を抜いてる、もう歳だし、と言いますがそれでもよく働いているほうだと思います。お盆も働いてますし。その彼女の唯一といっていい楽しみがSMAPのコンサートでした。

彼女は自営業なんですがお店にSMAPのポスターを貼ってるのでお客さんに「SMAPの誰が好きなの?」と問われることがあるそうです。母は言います。「5人。全員好き。誰が、とかじゃなくSMAPが好き」と。

音楽にもさして興味はなくCDアルバムなんて買ったことのないような人がSMAPが新譜を出せば「もう売ってるの? 発売日今週なの?」と私に訊いてくれるので「じゃあ買っておくね」と購入して渡せば自分のお店のデッキで、車で、ずっと流していました。SMAPのコンサートに行った後、遅い時間になったら私は駅まで彼女とその友人達を迎えに行きました。もういい歳の、若い子から見たら「おばあちゃん」みたいな人達がきらきらした目をして「すごかったよ! 衣装もよかった! 中居くんがこうでね、草なぎくんはこんな感じで、慎吾ちゃんはねぇ、吾郎ちゃんは、木村君は、」とみんなで楽しそうに後部座席で喋っているのを聴くのは、私にとっても凄く嬉しい時間でした。

SMAPを見ると元気になる。みんな頑張って楽しませようとしてくれるから、私も明日から仕事頑張ろうって思う。また次のコンサートまで頑張ろうって思える。

いつだったか母が言いました。凄い存在だなと思いました、SMAPは。持前の精神力の強さが母には在ったと思いますがそれでも40代で連れ合いを亡くし、未成年の子どもを育てるのは大変だったと思います。その母が見つけた唯一の趣味がSMAPであること、私はSMAPの5人に本当に感謝しています。今まで沢山の夢を母に与えてくれてありがとう。娘である自分がフォローしきれない部分を、人生の空虚さを、彼らが埋めてくれたのだと思っています。

0時を過ぎ、母にSMAPが12/31に解散だって、という話をしました。母はそう、と呟いて「この間ファンクラブ会費払っちゃったわよ、残念」と極めて明るく言いました。そして「私が言ってもなんとかなることじゃないものね、彼らが選んで、彼らがそうしたいんだったら彼らがしたいようにすればいいのよ。……そう、解散するの……」そう淋しそうに言いました。私は今、泣きながらどうにもならないことが明日には覆ればいいのにと思いながら鼻水垂らしながら書いています。

でも、彼らが決めたなら、彼らが決めたことならば、もう私にはなにも言えない。でもこれまで父が亡くなってからの14年間、家族とともに母を支えたのはSMAPだと思っています。SMAPの5人が好きです。ずっと変わらないと思う。20周年のコンサートは東京に母を連れて行きました。父が亡くなったとき14才だった弟も連れて行きました。「かっこいいな」と彼は言いました。かっこいい5人です。ほんとうにかっこよかった。

ずっとこれからも好きだと思います。まだ頭が上手く回らないけれど、それでもSMAPと一瞬でも時を同じにすることができてよかったと思うのと同時に、母を支えてくれてありがとうと伝えたいです。

さみしい。すごくさみしい。こんな未来が来ると思ってなかった。オリンピックを見ていたら途中のニュースでSMAPの解散がニュースになってました。ものすごい、国民的アイドルだったんだなと改めて思わされます。何が原因とか、今後どうなるとかもうそう言うのよりも、もうほんとうに、ただただ、さみしいです。さみしい。あんまり考えることができない。さみしいです。

 

5人の未来が明るいものでありますように。

 

 

 

 

 

 

(ただ、やっぱり事務所に関しては穿った見方をしています。どこまでが本当なのかわからないという意味で。どうしても5人が「仲が悪い」とは思えないわけで。活動するにあたって妥協するくらいなら解散、という気概はわからないでもないですが、それが本意なのかは当人以外知るすべはないですし……それくらいSMAPを「大事」に思ってるこその選択である、という考え方もできますが、この騒動は最初から今までずっと事務所に不信感があります。あんなにSMAPを愛してる中居さんは精神的に大丈夫なんだろうか。)