遊星歯車機構

主に三次元

ジャニーズはまだパンダを諦めていない。

2011年3月の震災の際に「Marching J」は発足しました。事務所の全アイドルが参加すると言う復興支援です。

ジャニーズのHPに復興支援詳細は書いてあるのですが実際やってるのに書いていないこともあるような。基本的には「岩手、宮城、福島で被災した子供たちのための募金等への寄付」が活動の本筋です。なので南相馬市の小学校に遊具を設置したり児童センターにも同様のことをしたりしてます。

ただ何故か、活動内容に「パンダ誘致」についても書いてある。そこに「募金からじゃなくてこっちの活動は企業が実施する支援活動だよ」的なことが書いてあるのでした。募金活動については1年後の3月11日をもって終了しています。

じゃあパンダ誘致に関しては終了してんのか? というとそうではないと思われます。

というのも今年の2月6日、光一さんがSHOCKの際にMarching J言及したからです。そしてその発言の内容を見る限り、「Marching J」は既に上記の内容の活動とは別の活動をしている模様。いや、それだったら事務所HPに書いてくれ。あれ? 私が気付いてないだけですか??

調べてみたところ、2013年からどうやら活動内容に変化があった模様。2014年には既に「Marching J奨学金 第1期生」がいらっしゃるようです。日本国内以外でも津波地震の被害を受けた国の子供たちを援助する活動とのこと。それはそれで素晴らしいと思います。

ja-jp.facebook.com

で、光一さんの発言は実際聴いてないんですけど「我々はMarching Jという活動を続けていて、パンダが来るまでの間、留学生を支援する活動を続けています」ということを言っててネット界隈がざわざわしてました、当時。

いや、やっぱり引っ掛かりを覚えるのは此処でしょう。

「パンダが来るまで」

多分あの当時全員がツッコんだと思う。

「まだ諦めてへんかったんかい!!!」

と。

そこで個人的に2011年に思ってたことを今更ながら書いてみます。

2011年は震災が大きく記憶に残った年でした。そしてジャニーズとしてはもうひとつ忘れられない大きな出来事があります。それは、

SMAPの中国公演

です。これは最初2010年の上海万博の一環でSMAPが「ファンの集い」を募るというイベントを開く予定が中止になり、その後上海体育館でコンサートが開かれる予定でしたが、この時期ものすっごい反日で中国が荒れたので中止になり、漸くその1年後、2011年の9月16日に北京にて行われたコンサートとなります。3万人規模の大きなコンサート。SMAPの初の海外公演でもあり、そして当時、中国はバブルに向けて突き進んでる最中でした。2010年に中国のGDPは日本を抜いて世界2位となっています。この頃から中国市場は注目され始めました。ちなみに日本は42年の間2位であったその座を2010年に奪われて以来、未だに3位のままです。3位にいられることにも驚きますが。この不景気で(苦笑)そして中国のGDPに関しては黒い噂いっぱいあるのでなんとも言えないけど一応、発表されてる以上はそうだろう、ということで。

なにが言いたいかというと、2010年を境に中国を見る各国の眼は変化しました。あの広大な土地、人口、バブル経済。先行きの見えない停滞期に入った先進国からしてみれば中国は2010年以降「宝の山」とみなされるのです。

経済だけでなくエンタテインメントの世界でも「中国重視」の気配がちらほら見え始めます。特に気になるのが映画界です。日本の映画市場はアメリカ、中国に続きこちらも3位ですが、日本の映画界って携わってる人たち大変だろうなと思います。なにせまず映画一本見る金額が高すぎ。資金回収を迫らるから大手事務所の看板を使わない限り映画が撮れない、とかまぁ色々あるだろうなと。私は古き良き時代の岩井俊二監督の「ラブレター」が好きだったので、今の映画界にいる監督さんたちはほんと大変だろうなと。正直バイオレンス系の韓国映画見ると勢いに圧倒されますもん。韓国は映画安いときは600円くらいで見られるそうですからね。羨ましい! そんな韓国で「ラブレターブーム」があって今でもその世代の方々は日本語で「オゲンキデスカー」と言える日々があったのですよ……今韓国で邦画がブームになることはあるんだろうか……

あ、話逸れた。ハリウッドが中国にすり寄り始めた、っていうのは何度かニュースで見ましたので記憶にある方もいらっしゃるかと思います。ハリウッドも資金難で中国市場でなんとか盛り返そうという雰囲気が立ち込めています。その結果、此方の記事。

ciatr.jp

映画だけでなくアジア圏の音楽業界も実は中国を向くようになりました。韓国の芸能事務所SMEは2005年にデビューさせた「SUPER JUNIOR」で既に中国市場を狙っていました。SUPER JUNIORは東方神起よりも後にデビューした13人組のグループなんですが一説によるとモーニング娘。を参考にしたとか云々……なので最初メンバーが入れ替え制だったんですがあまりの人気にファンが「入れ替えはやめて!!」と嘆願して現在のメンバーに固定したグループです。それまで神秘主義アイドルを育ててきたSMEがここで少し方向転換して、マルチタレント的なアイドルを生み出したんですがそのグループがこの「SUPER JUNIOR」となります。とりあえず前置きはそこまでにしとこう。スジュもいっぱいいい曲あるよ!! ヒチョルがめちゃくちゃ美人さんだよ! というのも置いといて、このグループの中には中国人がいました。

ハンギョンという子です。ただ彼はもう脱退しているのですが、北京のオーディションで3000人の中から選ばれた1人でした。既に2005年より前にSMEは中国も視野に入れていた。という事実。(ちなみにオーディションは2001年開催)

韓国の音楽市場は今はどうなってるか知らないんですが私が昔調べた時は世界6位でした。SMEにはアメリカ進出(世界1位の音楽市場。AKBが売れると日本が世界1位になるのでどの月で見るかにもよるような気がしますけど)という大きな夢がありますが(進出っていうならすでにしてるんですが言葉が悪いと侵略かもしれない。SME王国を建国したいのがイ・スマン社長ですから)、まずは近い場所から、日本、そして中国を攻めたんでしょうね。日本市場で東方神起が成功しましたが、韓国の反日感情を考慮するともしかしたら不測の事態が起こるかもしれませんので、中国市場のほうがその意味では安定しているのかな、と。(まぁ中国も韓国も国としては仲が良いわけでもないけど)で、スジュ(SUPER JUNIOR)は成功しました。中国人メンバーは脱退してしまいましたが、中国人のファンはたくさんいるんです。特に2010年ゴールドディスクに選ばれなかったからと中国人のファンたちがお金を出し合って純金製の盾(1億ウォン相当)を彼らに贈っています。韓国の芸能界のプレゼントのやりとりっていうのはまた日本のアイドルとは一線を画してるんですがそれでもこの贈り物はすげーな。愛されてるな。と思います。そして満を持してSMEは2012年にEXOをデビューさせます。これはもう完璧に中国市場を狙ってるグループで韓国で主に活動するEXO-Kと中国で主に活動するEXO-M(マンダリンのM)と分かれており、2つのグループが集まって活動するときに「EXO」となります。デビュー当時SMEファン周辺からは「これ絶対日本市場考えてないやん」「だって「エクソ」だよ? クソのインパクトどうにかして」というような声が溢れてたんですが、日本市場をすっ飛ばして中国市場に売り込む、という時点でどれほど中国市場が魅力的かがわかる事案だと思われます。(ちなみに中国と韓国でとんでもない人気が出た後にようやく日本にきました、えくそちゃんたち。めっちゃコンセプト盛り沢山のグループなので楽しいです)

というわけで芸能方面は既に中国市場に乗り込んでいたわけです。

かく言う日本はそもそも自国で大抵のことが賄えてしまうので諸外国に目を向けることがあまりありません。だってハリウッドスターも来日してくれるしなんならビートルズだって来てくれた。自分の国にいたらとりあえず有名ドコロは来てくれる。それはもう、アジア圏内で言うなら「物凄く恵まれたこと」なんです。日本の音楽市場が腐っても世界1位だったり2位だったりする理由は単純に「配信慣れしてない。円盤が今でも売れるガラパゴス」だからだと思うんですが(そしてあれだ、利権関係で某所が儲けてる)、そのガラパゴスだっていつまでも楽園とは限らないわけで。

少子化が進む日本は経済的に見てもエンタテイメント市場から見ても残念ながら今後盛り返すことはないかと思います。ばばあの私が死ぬくらいの時期までなら保ってると 思いますが。そこで諸外国が当たり前のようにやっている「海外を視野に入れる」という必要が出てきたんです。

そこで漸くパンダの話に戻るんですが、2010年に既にSMAPが「上海万博」という万博会場を視野に入れていたのは、先見の明があるということに繋がるかと。(今現在の中国市場に突進しろ! とは口が裂けても言いたくないですが2010年代だったら賢い)

この企画はジャニーズ事務所、というよりも例の件で有名になってしまった飯島マネージャーが企画したものではないかと勝手に思ってます。完全にここからは妄想ですけど。ただ、今年に入って事務所が起こした不祥事(あれは事務所の不祥事であってSMAPなんにも悪くないだろと思ってます)で「結構当たってんじゃねーか?」と思ったことがあったので書くんですが、あそこまで飯島派、事務所派、と分かれていてついでに事務所の某メリーさんだったりジュリーさんだったりが同性として本気で飯島マネージャーを蔑ろにしていたのであれば、SMAPの上海万博進出なんてそれこそ「怒り心頭事案」だったことかと。

そもそも2010年から中国市場がエンタテイメント的にも見直されてきて、事務所も馬鹿じゃないですからそれくらいの世界情勢は読んでいたと思います。そこにきて当時うなぎのぼりの人気を得ていた嵐でなく、SMAPが中国、となれば経営者側としては「じゃあうちの子たちも!!」となったはずです。いや、SMAPも「うちの子(事務所所属)」なんですけどね。そうは思ってらっしゃらない経営陣もいそうなので。

情勢もあって何度か延期されましたが、1回目はもしかして事務所側が内部で内輪もめしたんじゃないの?とちょっとだけ思ってます。妄想ですけど!! あの経営陣なら当時「嵐を出したい」と言ってのもおかしくはないんですよね。嵐ちゃんアラウンドアジアもやってましたし、2010年は観光ナビゲーターにも任命されましたし。

ただ、アジア圏でのSMAPの人気っていうのは多分、日本人が思う以上のものです。韓国のアイドルの子たちのインタビューで「どんなアイドルになりたいか」という問いに「SMAPみたいなアイドルになりたい」という子は多いです。彼らのマルチな才能はとても評価されていると思うのですが、重要なところは「常に時代の最先端にいる存在」という箇所です。アイドルというものは従来、寿命が短いもの(売れる時期が限られる)とされてきました。だからチェッカーズは解散したしあっちゃんだって夢の河で見送られたわけです。けれどもSMAPはアイドルの寿命を延ばしました。使い捨てか、ってくらい早いアイドルの循環の中で、ほとんどの世代で彼らの名前を知っているという「アイドル」は稀なんです。アジア圏内で彼らが有名なのはその所為です。今でも彼らは現役アイドル、過去の遺物ではなく常に視聴率を稼ぎ、テレビで毎日のように見て彼らの言動や行動がニュースになる。そういう稀有なアイドルなんです。

北京での公演は中国政府が「SMAPでやってほしい」と要請があったらしいので、事務所内にはもしかして歯噛みするほど悔しがった人がいるかもしれないのです。その2011年に、パンダの話が浮上するのはなにか因縁を感じませんか。

私はこれ、パンダにかこつけた事務所の勢力争いだと思っています。

もう一般人にもバレてしまった飯島派とメリー派云々。SMAPが北京公演やってなかったらパンダの話出てないんじゃないかとすら思う。SMAPがパンダの話をせずにマッチさんがこの話を出してきたところも興味深いです。

飯島派は既に2010年から中国市場を見据えて布石を打ってきたのではないかと思います。対して事務所の経営陣側はそこまで海外市場に目を向けていなかった。けども中国市場が見過ごせない状況になり、先に布石を打ってある飯島派に出し抜かれた。そこで、ツテを使って(どんなツテかというと予想するのはやっぱりあの髪の毛に何かを隠し持っているご婦人とかでしょうか……)中国のお偉いさんと繋がることによって今後の事務所の「うちの子たち」を海外市場に乗せるパイプを作った、のでは?? とか。

 なんでそれがパンダだよって。それはパンダ外交という言葉が指し示す通り、中国側がとっても儲かる話だからです。パンダ受け入れで事務所的には何らかの市場が開拓できるんでしょう。パンダ貸したほうも貸した方で利益が出ます。

だから光一さんの言葉で「あ、まだパンダ諦めてねーのか」と思ったのと同時に「やっぱ事務所怖い」と個人的には思ったのでした。

飯島派VS事務所の中国市場争いだと思っている。という結論でした。

(個人的には飯島マネージャーはとても敏腕な方だったと思うので退社は残念だなぁと思ってます。)

ちなみに事務所の中国を視野に入れた活動といえば嵐の大野君の個展が上海で開催されたことでしょうか。2015年の7月ですね。今後も少しずつ中国市場が見え隠れする活動が増えていくのでは? と予想しています。タッキーのシンガポール公演もありましたね。シンガポールも華僑いるもんなぁとか色々思うところはいっぱいあります。

まぁ芸能界の裏なんて見ることはできないのですべて妄想ですが、未だにパンダ諦めてないんだとしたらほんとにどうかしてると思います、事務所。既に中国市場のバブルは崩壊してるので日本国内に重きをおくかもしくはアジア諸国にちゃんとプロモーション打ったほうが確実です。海賊版を流通させるくらいだったら適正価格で配信したほうが労力もあんまかかんないと思うんですけど。事務所の対諸外国対策がどうなってるのかほんと気になる。

事務所的には「お前に心配される必要はない!!」だと思いますけど(笑)今後もパンダ事案は見守っていきたいです。

私、事務所に関してはほんとうにありがたいと思ってますし(アイドル見出してくれて)感謝もしてますし概ねの経営方針は賛成なんですけどたまになんか「あれ?」と思うところがあったりするのでした。事務所を責める意図もなければ貶すつもりもないんですけどそう取られる書き方があったとしたら筆力不足ですので申し訳ないです!

とりあえず妄想記事です!

 

5/20追記 ブクマコメよりご指摘いただいたので追記です。

SMAPの中国公演にはメリーさんついてきたとのこと。そうなるとまた考えを少し変えたほうがいいのかなーと思ってみたり。ただブクマコメのほうが考えが深いので読んでみてください。コメント欄設けてなくてすみません。そしてありがとうございました。